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新そばを真夏に出そうと思った人のお話

  • 2018/12/16
  • 記事
新そばを真夏に出そうと思った人のお話
本当においしいそばを食べようと思ったら新そばです。秋です。でも真夏の暑い時期に新そばを出そうと思った人がいます。どんな方法で新そばを出したでしょうか?

新そばの美味しさ

「新そば」
この言葉の中には、

そばを栽培する人、製粉する人、そばを打つ職人、そばにこだわりのある消費者

の思いが詰まっています。

収穫したてのそばは、製粉すると甘皮の部分がうっすらと緑色で、

そばの風味もよく、そば独特の甘い香りが楽しめます。

そば通の方は、新そばを待ちかねて、蕎麦屋へと通います。

新そばの時期

本州で主に栽培される、いわゆる秋そばの収穫時期は10月11月頃になります。

収穫から、乾燥、調整、製粉を経て、「新そば」は11月12月にお蕎麦屋さんに出はじめます。

新そばといえば、11月頃の話でした。

真夏はそばの端境期

7月8月の暑い時期。本当にそばが食べたくなるのは、こんな暑い季節です。

汗をかきながら蕎麦屋で冷たい締まったそばをいただく。

でもこの時期は、そばの品質が一番心配になる時期なのです。

10月に収穫し、風味も味も劣化が始まり、梅雨の時期を越し、

7月、8月はそばの風味も味も落ちてきます。

 

そばの実

夏の時期、そばの実の品質は劣化してきます。香りが飛んだり、甘皮の緑色が茶色くなったり、水分が落ちたり。おいしい新そばを食べたいですね。

真夏に新そばを出すための方法

真夏においしい新そばを出せないか?

昨日、ご紹介した白鳥社長(白鳥製粉)は1984年にオーストラリアで

そばを栽培することを決意するのです。

南半球のオーストラリアでは12月にタネを播き、3月に収穫できます。

オーストラリアのそばを日本に送れば、真夏においしい新そばが食べられます。

タスマニアでのそば栽培

オーストラリアではだれもそばを栽培する人はいません。

栽培場所の選定、栽培農家の募集、品種の選定、試験栽培、豪政府との交渉、

全てが異国でのはじめてのことです。

白鳥社長は、1984年にこのプロジェクトを開始し、

苦労の末に栽培から輸出のシステムを作り上げます。

1988年に商用栽培が始まり、今では11軒の農家が150haでそばを栽培しているそうです。

真夏に新そばが食べられるようになりました。

 

そば

おししい新そばが真夏に食べられるようになりました。おいしそうですね。

発想 と あきらめない気持ち

白鳥社長とお話しているとわかります。

好奇心が旺盛でとても勉強熱心な方です。

あれはどうなの?これはどうなの?こんなことができるんじゃないの。

発想が次から次に広がっていきます。

日本で新そばがなかった真夏。

「どうしたら真夏に新そばを出せるだろうか?」

「そうだ!南半球のオーストラリアで栽培してみよう。」

この発想とやり続けるチカラがとても勉強になります。

発想から30数年、あきらめなかったからこそ

オーストラリアでそばの栽培と文化が根付き始めています。

参考:朝日新聞グローブ
via 朝日新聞グローブ (GLOBE)|Breakthrough -- 突破する力 白鳥理一郎
    参考:朝日新聞グローブ

    globe.asahi.com/breakthrough/100628/01_01.html
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